現在小学校2年生の娘は、モンテッソーリ教育の幼稚園を卒園したあと地方の公立小学校へ通っています。
ちなみに娘は、1歳後半~4歳後半までアメリカで過ごし、アメリカと日本でモンテッソーリの園に通っていました。
☟幼稚園選びについてはこちらの記事にまとめてあります。
また、娘は場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)※でHSC※のため、2年生からは公立小の支援級にも在籍しています。
まずタイトルにあるように、なぜモンテッソーリ幼稚園から地方の公立小学校へ行ったかというと、
単純に
希望の私立校に落ちたから
です😅
(正確には、抽選で補欠でした)
そのため公立校に通うことになったのですが、私は結果的に良かったかなと思う部分があります。
今回はその理由と、どんなふうに小学校を選んだのか、思い出しながら書いていきたいと思います。
小学校選びについて迷われている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
※HSC(Highly Sensitive Child)・・・ハイリーセンシティブチャイルド・・・人一倍敏感で、繊細。感受性豊かで傷付きやすい性質を持つ子。5人に1人の割合で存在すると言われている。
小学校選びは、全部で8校見学
私は、娘の小学校を選ぶ際に、オルタナティブ教育など特色のある私立校やフリースクール、小規模特認校、公立校など、全部で8校見学しました。
希望していた学校【地方に新しくできたオルタナティブ校】
私は、娘が主体的に学んだり個性を伸ばせるような学校に通わせたいと思っていて、集団行動に重きを置いている公立校やお受験系の私立校には、あまり通わせたくありませんでした。
そのため、オルタナティブ教育など、子ども一人ひとりの個性を尊重するような新しいタイプの私立校をいろいろ自分でリサーチしていました。
ちょうど私の希望するような学校が地元に新しくできたことを知り、サマースクールなどに参加してみました。その中の1校は娘もわりとなじんでいたように見えたので、その学校に行くつもりでいました。
しかし、ものすごい田舎なのにみんな移住してまで来るという人気ぶり。予想以上に倍率が高く、結果ダメでした。
同じ県にある公立校はどんどん廃校になっているのに、こういう学校は本当に人気が高いです。自分と同じように、これまで通りの教育には危機感を持っている人が多いんだなと実感しました。
・・・にも関わらず、同じ県の公立校の先生方と話していても、こういった新しい学校ができたことすら知らない人が多くて驚きました。ちなみに幼稚園を聞かれて「モンテッソーリ教育○○園」と答えたら、「モンテッソーリって、宗教でしたっけ?」とかいう先生もいて驚きました。
同じ県にある学校でも、これだけ大きな差があるのだなとこの時思いました。
また、同じように教員でもかなり差があるなと思いました。学校内のことに関してはプロなのかもしれませんが、教育自体に熱があって、常に勉強されている先生の方が少ないのかもしれないなと感じました。
話が少しそれてしまいましたが、希望の学校には入れなかったので、すぐに切り替えてその後公立校選びを始めました。
公立校は小規模特認校も含め4校見学
普通、公立校に行く場合は住んでいる場所によって学校が決まっているので選ぶことはできないかと思いますが、私は学校を決めてからそれに合わせて引っ越す予定だったので、公立校もいくつか見学して決めました。
そういう人はあまりいないと言われましたが、見学するのは公立校でも大丈夫な所が多かったので(地域によるかもしれませんが)、学校に問い合わせてみて、もし見学できるようならしてみても良いと思います。
公立校は全部で4校見学しました。
希望の条件に合った3校と、小規模特認校※1校です。
まずは教育委員会に電話で相談
最初は市の教育委員会に電話して、希望の条件や娘の状況などを詳しくお話して、おすすめの学校を紹介してもらいました。
私が希望条件として伝えたのは、主にこの4つです。
- 学校の場所→私は学校を決めてからその学区に引っ越す予定だったので、住みやすさや周りの環境も含めて考え大体の場所を伝えました。
- なるべく少人数→先生の目がなるべく行き届くように、また、人数が多すぎる場所は娘は苦手なので、1クラスの人数が30人以下で、1学年2クラスくらいの所を希望しました。田舎なので普通にありましたが、場所によってはこの条件だと難しいかもしれません。
- 特別支援に力を入れている学校→娘が場面緘黙症のため、支援級や通級などを利用できたり、適切なサポートが受けやすい学校が良いと考え伝えました。
- できれば国際的な学校→娘もアメリカにいたので、同じように海外から来た子や、英語が話せる友達もいれば尚良いな~と思い、ダメもとで言ってみました。
それで1校目は教育委員会の方に紹介してもらった学校に見学に行ったのですが、結果あまり良くありませんでした。
確かに①~④の条件は満たしていました。
だけどまず、学校は便利な立地だけど飲み屋街の中にあって治安が悪そうでした。
そしてその飲み屋街で働く方のお子さんたちも通っているため、フィリピンなどから来た母子が多いとのことでした。確かに国際的だけど、私が想像してたのと何か違いました。
また、そのエリアで唯一通級がある学校だったのですが、そこには場面緘黙の子は一人も来ていないというし、他の学校を退学になった子たちが集まってきていて少々荒れているという噂を後々聞きました。
少人数という部分も、全体的に人数が少なくクラス数も少なかったけど、来年度は1クラス35人になりそうと言っていたのでダメでした。
そのため、この学校には入学せず、引き続き別の学校を探しました。
一番参考になったのは、不動産屋さんの情報
ちなみに、教育委員会の方も親身に相談に乗ってくれて見学も一緒にきてくれてとても感謝していますが、個人的に学校選びで一番参考になったと思うのは、地元の不動産で働いている方の情報です。
また、たまたま行った地元のネイルサロンのオーナーさんの情報も参考になりました。
両方とも、地元の学校に子どもを通わせているお父さんお母さん方だったので、教育委員会の方からは得られないリアルな情報を得ることができました。
特に不動産の方は、それぞれの学区に住んでいる人たちの情報をよく知っていました。
あの辺は○○という大きい会社の社員の子が多いから割と教育レベル高め、とか、あの辺はこういう家庭環境の子が多い、とか、あの学校は転校してくる子が多い、あそこはちょっと荒れてる、先生がよく変わる・・・とか。
本当にいろいろ知ることができました。最初からここで聞けば良かったと思ったくらいです。
学校を見学したりしても実際の所はわからず(教育委員会の方も学校の方ももちろん良いことしか言えないですし)、不動産の方に聞いて初めて知ることが多かったので、まだ学校を決定する前に不動産屋をまわって家探しをしていて良かったなと思いました。
それらの情報も参考に、その後も公立校を見学しました。
小規模特認校も見学しました。が、人数が少なくて手厚いという部分では良かったけど、ちょっと少なすぎたのと(来入児は男の子1人だけ)、それ以外は普通の公立校とそれほど変わらなかったので、わざわざ毎日遠くまで送り迎えして通うほどではないかなと思いやめました(もし通うとしたら車で山道を片道1時間くらい)。
そして最終的に今通っている小学校に決めました。
今の小学校に決めた理由
最終的に今の小学校に決めた理由は、
- 人数がちょどいい
- 場所が良い
- 理解ある教頭先生
の3つです。
①人数がちょうどいい
私が見学に行った際は、来入児は1クラス23~24人くらいで2クラスという話でした。
実際はその後増え25人でしたが、まあ少ない方かなと思います。
本当はもっと子どもの数が少なく教員が多いのが理想ですが、公立校では良い方ではないかなと思います。
②場所が良い
移動にも便利な場所だったのと、駅がわりと近いのに静かで自然が多く、大きな公園や動物園、美術館などが徒歩圏内にあって、子どもを育てる環境としてはとても良いと思いました。
また、昔ながらの場所で田舎なのですが、移住者もわりと多い場所でおしゃれなカフェなどもあり、地元感が苦手な私でも全然住めるなと思いました(何様)。
あとは観光地も近く海外からの観光客が結構ウロウロしてます。国際的、という条件も多少満たしていました。
③理解ある教頭先生
これが一番の決め手でした。
私は8校見学して、娘についてその都度説明してきたのですが、「場面緘黙症」と言って正しく理解していた先生は今の学校の教頭先生だけでした(今は別の学校に異動しちゃいましたけどね)。
みんな「なんとなく聞いたことあるような・・・」という感じだったのですが(多分知らない)、この教頭先生だけは良く知っておりスムーズに話が進み、対応の仕方なども提案してくださいました。
入学前からいろいろと相談に乗ってくださり、かなり不安が軽減したことを覚えています。
公立校に入学することにやっぱりちょっと不満もあった私ですが、この教頭先生と話して「この学校なら大丈夫かも」と思えました。
そしてこの学校に決めました。
公立校なんてどこでも同じかなと思っていましたが、確かにやっていることも教員の質も基本変わらないと思いますが、実際見てみると、通っている子どもたちや学校の雰囲気は意外と学校によって違うなと思いました。
また私のように、自分や子どもに合った環境や先生が見つかることもあるかもしれません。
なので公立校でも、もし選べるようなら、見学してみたり地元の方に話を聞いてみたりすることをオススメします。
公立校に通ってみて良かったこと
冒頭でも言ったとおり、公立校に行くことになって結果的に良かったのかなと思う部分があります。
それは、
- 経験として無駄じゃないと思うから
- 支援級を利用できるから
の2つです。
①経験として無駄じゃないと思うから
正直、公立校に入ってみて、想像以上に昔と変わっていなくてびっくりしたし、そのやり方が正しいと信じて疑わずに子ども達に教えている先生たちとは全く意見が合いません。
公立校では現状もやっぱり集団行動に重きを置き、普通とは何かということを嫌と言うほど身に染み付けさせられるような教育をしていると思います。
そのような教育は、「人と違う何か」にこそ価値があるとする今の社会には役立たないと思うし、やっぱり時代遅れだと日々感じてしまいます。
だけど、娘が生きる未来の日本社会でも、こういう学校で教育を受けた人が大半を占めるわけです。
そしてそういう人たちと一緒に社会をつくっていくことになるのです。
だから、娘がこういう価値観を知っておくということも、経験として良かったんじゃないかと思うのです。
今後もずっと今の学校に行きつづけるかと問われたら、多分娘に合う良い学校や方法が見つかり次第変えると思います。
だけどもし最初から希望の小学校に受かっていたら、とちゅうで公立校に変えようなんて絶対思わなかっただろうし、そうすると、これまでも日本のスタンダードとはちょっと違う教育を受けて育った娘は、同年代の日本人の子の大多数が受けてきた教育を全く知らずに育って、経験する機会は全くなかったと思います。
この経験は、今後社会に出た時に、他人を理解するために役立つかもしれないなと思いました。
だからこれはこれで良かったかなと今は思っています。
②支援級を利用できるから
もうひとつ感じたのが、公立校には支援級があり、そこに入れば必要な支援は受けられるというのは娘にとって良かったかもしれないなということです。
私としては、やはり希望していたような自由な校風の個性を尊重してくれる学校に魅力を感じるのですが、実際そういった学校の説明会やホームページなどでは、大人しい子の話はあまり出てこず、行動力がある活発な子の話がよく取り上げられていたり、そういう子の方が楽しめそうだなと感じることがありました。
そのため、場面緘黙症の娘は、いくら学校自体が良さそうでもその中で埋もれてしまって、支援してくれるような人がいなければ結局何もできない可能性もあるのかなと思いました。
通っていないのでわかりませんが、実際良いなと思ってサマースクールに行ってみた学校のひとつでも、事前に娘のことは伝えていたのですが、当日は娘が皆の中に入れないまま何もできずに終わってしまったことがありました。
その学校は、障害のあるなしに関係なく全ての子どもに対してそれぞれに合ったサポートをすることが必要という考え方で、私もその通りだと思っています。
ただ、自主性が重視されるので、体が動かなかったり話せないということが意思表示ととらえられてしまい、サポートが必要なことに気付いてもらいにくいのかなとも思いました。
娘の場合、やりたいという気持ちがあっても場面緘黙症の症状の為できないことが多く、少し背中を押してもらえばできることも多いのですが、そのような支援が受けられない可能性もあるのかなと感じた出来事でした。
一応支援級に入れば先生が必要な時にサポートしてくれ、少しずつできることも増えているところや、それを毎日細かく情報共有してくれるところは、公立校で良かったのかなと思う部分です。
まとめ
こんなふうに私は学校選びをして、モンテッソーリ幼稚園から公立の小学校に通わせることになりました。そしてうちの場合は、その結果良かったかなと思う部分もありました。
ただ、今も娘に合った環境や学校については日々考えたり調べたりしていて、今後もその時一番良いと思った選択をしていきたいと思っています。
何が正解かはわかりませんが、これからも私と娘にとって幸せだと思える選択をしていくつもりです。それをまた随時お伝えし、何か参考になることが少しでもあれば嬉しいです。
子育ては選択の連続で迷うことも多いですが、自分の選択に自信を持って、そして日々の幸せも大切にしながら過ごしていきたいなと思っています。一緒にがんばっていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます☆彡
はじめまして、投稿から時間の経過した記事にコメント失礼いたします。
私の娘は小1でただいま不登校です。
場面緘黙症とは診断されてはいませんが、HSCの気質でもあります。
今まで感じていたことや、違和感が記事を読んで腑に落ちました。
大変参考になる記事をありがとうございます。
他の記事もこれから拝読いたします。
まぁさんはじめまして(^^)嬉しいコメントありがとうございます!
場面緘黙症でHSCの気質、私の娘と特性が同じですね。
うちも小1の頃は娘が学校を全く楽しめず、私自身もすごくしんどかったことを思い出します。
ブログの更新は滞ってしまっていますが、娘は小3になり、完全には治っていないものの症状はだいぶ良くなってきています。
学校の中でも支援級の中では伸びのび過ごせること、学校と家以外にも居場所を作れるようにしたことが
娘の場合は良かったのかなと思います。
まぁさんと娘さんも、状況が良くなることを祈っています。
記事を読んでいただき、コメントいただきましてありがとうございました!